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底曳網漁業 PHOTOへ 参照「金田禎之著 日本漁具・漁法図説」
底曳網漁業とは、底曳網を使用して行う漁業をいう。底曳網とは、水底に接着して使用する引寄網
または引廻網をいう。
漁具は、一袋両翼(複数袋、両翼の欠けた特殊なものもまれにある)からなる網と曳網とからなる。
引寄網とは、船を一定の錨止めして漁具を船まで引き寄せ引き揚げて漁労するものであり、引廻網
とは船の進行移動によって漁具を移動運動して漁労するものである。
動力漁船の発達しない時代にあっては、引寄網が多かったが、現在ではほとんど引廻網である。
底曳網漁業の漁法には、まず駆け廻し曳、板曳、ビーム曳などがあり、また、揚網方法に船尾敷(ス
ターン式)とサイド式がある。さらに1隻で曳網するものと2隻でするもの等その漁法は種々雑多である。
制度上の分類
@知事許可漁業
1.小型機船底曳網漁業
総トン数15トン未満の動力漁船を使用して行う底曳網漁業をいう。
2.底曳網漁業
無動力漁船により底曳網を使用して行う漁業をいう。(現在はほとんど行われていない)
A大臣許可漁業
1.沖合底曳漁業
2.以西底曳網漁業
3.遠洋底曳網漁業
4.母船式底曳網漁業
母船式漁業(製造設備、冷凍設備その他の処理設備を有する母船及びこれと一体となって
漁業に従事する漁業法第52条第1項の独航船などにより行う漁業をいう)であって、底曳網
を使用して行うものをいう。