ごあいさつ 社会福祉法人千桜会理事長 羽金淑江
社会福祉法人千桜会も昨年11月をもって創立30年を迎えました。
この間多くのご支援とご指導を賜りました県、関連市町村並びに関連団体、ボランティア等地域の皆様に深く感謝申し上げる次第でございます。
顧みれば、千桜会は昭和52年に医療法人明精会が、地域社会の一環として老人ホームの設置運営を決定し、その公共性の高さを鑑み、当時の会津高田町、会津本郷町、新鶴村、北会津村と一緒に、特別養護老人ホーム宮川荘の設置運営の為に設立された法人でありました。その後高齢化社会の進展により、高齢者福祉をめぐる政策も、介護保険制度の施行により社会福祉の基礎構造改革が進み、超高齢化社会に向けて介護保険事業所などの基盤整備が進みました。
当法人も、特養ホーム3ヶ所、通所介護事業所2ヶ所、グループホームや訪問介護、居宅介護支援事業所等8事業所の運営を通じて、地域の高齢者福祉の向上に寄与するための基盤整備を行ってきたところです。
一方社会情勢も、冷戦状態の終結と高度経済成長時代の終焉とバブルの崩壊、そして昨今の経済危機等により雇用不安や年金・医療・福祉等の社会保障制度にも大きく影を落としています。又、高齢者の孤独死や介護疲れによる虐待等の痛ましい事件も後を絶ちません。
人は元来、生きる価値を見出すために日々の営みを行ってきました。しかし、現代社会は、まるで生きる目的そのものが見失われたように、人としての倫理や尊厳の歯車がギシギシと音を立てて苦しみもがいているようにさえ感じます。
私ども千桜会は、創立30周年を迎えるにあたり、福祉の原点である「ノーマライゼイション」の理念を深くかみ締め、障害を持つ、持たないにかかわらず地域の一員として共に支えあいながら、住み慣れた地域の中で安心して暮せる、豊かな地域福祉社会づくりに、役・職員一丸となり努力してまいる所存です。
今後とも、関係各位並びに地域の皆様の変わらぬご指導とご鞭撻、ご協力をお願い申し上げご挨拶とさせていただきます。 2010.6.25